香油について解説します
- 2024/1/23
- 美容
香りのする油と書いて「香油」。香水ほど耳なじみがないので、香油と聞いてピンと来る人は少ないかもしれません。
けれど、どんなものか知れば、すぐにでも使いたくなるはず。それどころか、おうちに常備しておきたくなることでしょう。
香油とは、いったい何なのか。どんな特徴があり、どんな歴史があるのかーーー。
それではさっそく香油について紐解いていきましょう。
香油とは
植物性のオイルに、精油などの天然香料や人工香料、香料の原材料となる植物などを配合して作られている香油。
文字どおり “香りのするオイル(油)” のことで、ふんわりとした香りをまといながら、髪や肌のお手入れができるアイテムです。別名「エジプシャンオイル」「アラビアンオイル」とも呼ばれています。
原液の成分が強い精油と違って、香油は肌に直接塗布することができます。
ボディから髪の毛まで、全身に使用することが可能。少量でも伸びがよく、塗りやすいのも特徴です。
乾燥が気になる部分に塗って保湿したり、オイルマッサージに用いたりと、さまざまな用途で楽しむことができますよ。
香油と香水の違い
香油と香水には、大きく分けて2つの違いがあります。
1つめは「アルコールの有無」。香水は、香りの元となる香料にアルコールを溶かして作られますが、香油にアルコールは使用しません。
香油に使用されるのは、植物由来のオイルのみ。
そのため、アルコール成分に反応して赤くなってしまう、敏感肌の人でも使いやすいアイテム。また性質上、宗教の観点からアルコールを使用しないアラブ諸国でも広く親しまれています。
2つめは「香り方」です。
香水は、アルコールの揮発によって短時間で香りが広がりますが、香油はその真逆。ゆっくりと柔らかな香りが立ち上がり、徐々に広がっていきます。
そのため、自分好みの香りを選べば、1日中いい気分でいられる! ほんのりとした香りをまとえるため、老若男女問わず使いやすいところも大きな魅力といえるのではないでしょうか。
香油の長所1
香油は、保湿力が高く、肌や髪の潤いをしっかりと守ります。
寒い季節に乾燥しがちな肘や膝、指先など、カサツキやパさつきが気になる部分に塗布することで、しっとり潤いに満ちた仕上がりに。水分量を保った、ふっくらとしたお肌をキープしてくれます。
香油のベースに使用されるオイルも様々です。ホホバオイル、アルガンオイル、アーモンドオイル、米ぬか油など、多種多様!
たとえば、ホホバオイルは劣化や酸化に強いとされ、肌の保湿や肌荒れ対策、エイジングケアにも効果的だといわれています。
いっぽうアルガンオイルは、保湿力に優れていて、肌の活性化を促す働きがあるのだとか。
オイルによって、つけ心地や使用感にも違いがあります。実際に試しながら、自分の肌に合うかどうか、好みに合わせて選んでみてください。
香油の長所2
肌や髪の水分を閉じ込めて潤いをキープするだけでなく、香りも楽しめる香油。
香りにトゲがなく、ふんわりと匂い立つので、香水の香りがキツいと感じる人にもちょうどいいかもしれません。また、香りの持続性が高いという嬉しい特徴も備えています。
近づくたび、柔らかに香る香油は、デートにもぴったり。ボディと髪に同じ香りのオイルを使用すれば、統一感も生まれます。
自然な香りなので、職場やレストランへ行くときにも使いやすい!小さなお子さんがいるシーンでも重宝しそうです。
「ボディ用」「ポイント用」などフレキシブルに使えるところも魅力です。
「ボディ用」はマッサージなどに、「ポイント用」は香水のように手首や首筋に塗布して、香油ならではの優しい香りを堪能しましょう。
香油の歴史
香油の歴史は香水よりも古く、一説によると古代エジプトの紀元前3000年〜2000年までさかのぼるといいます。
体に塗布したり、お部屋に置いたりして、香りを楽しむのはもちろん、強い日差しから皮膚を守るためにも使われていたみたい。
さらには、儀式に使用されたり、死後埋葬された墓に収容されたりしたことも。エジプトの遺跡には、香油を入れる壺が描かれた壁画もあります。
世界三大美女のクレオパトラが香油を愛用していた、という逸話もあるようです。世界を動かす男たちを虜にしてきた背景には、香油があったのかも…!
こうして、美容と健康の両面から重宝されてきた香油。私たちが生まれるずっと前から、広い用途に使われ、愛されてきました。
就寝前のリラックスタイムにも
ボディケアと香りをいっぺんに楽しめる香油。肌や髪に潤いを閉じ込めながら、全身がいい香りに包まれていく時間は至福のときです。
香りには、癒やし効果もあるため、就寝前のリラックスタイムにもってこい。
落ち着く香りのラベンダーや、甘い香りのゼラニウムなど、心安らぐ香りをまとって眠りにつきましょう。
バラやバニラなどの優雅でエレガントな香りは、自分へのご褒美に。
オレンジやベルガモットをはじめとするシトラス系の香りは、リフレッシュしたいときにピッタリです。お仕事中など、気分転換したいときのため、デスクに忍ばせておくといいかもしれません。